【超古典】 第1章(34)
◆ 今回の重要単語
133 とし
134 さかし
135 めづらし
136 ねたし
「めづらしきドラムなり……されど(めったにない程すばら
しいドラムだ……でも)」
弘樹が、腕を組んで、何度も頷いている。
「二拍三連のリズムが、わずかに乱れたよ。ややときことあ
り(少し速いときがあった)」
真面目な顔でコメントする弘樹の様子が、おかしかった。
「さかしきことを言ふかな(利口ぶったことを言うなあ)」
奈美が苦笑した。
「弘樹の100倍はうまいでしょ」
「100倍はないよ。……50倍くらいにしてください」
弘樹がいつかの校長の口真似をして、みんなが笑った。
瞳は不思議そうに首を傾げている。淳一もうれしそうだった。
「ねたきドラムの手かな(妬ましいほどに、すばらしいドラ
ムの腕だなあ)」
弘樹は笑いながら繰り返すと、「瞳ちゃん、安心して叩い
てよ。疲れたら、いつでも僕が替わるから」と、拳で胸を
叩いた。
「瞳ちゃんほど、めでたきビートは叩くべからねど(すばら
しいビートは叩けないけれど)、遠慮しないで言ってよ。瞳
ちゃんは、無理しちゃだめだよ」
なんだか弘樹まで、頼もしく見える。
新生ピュア・エイジの出発の日だった。
⇒本書77ページ
(今回の重要単語の詳しい説明は、本書の76ページにあります。)

※ 明日、このコーナーに神田邦彦先生からのメッセージが掲載されます。
ぜひご覧ください。